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■7/10(木)~8/5(月)の活動報告 小さいけど大切な用具の製作

前回の活動報告から約1か月経ってしまいました。会津も猛暑の日々が続き、豆腐づくりも息も絶え絶えで、その合間を縫ってこまごまとした作業を少しずつしていましたが、活動報告を書く余裕がありませんでした。ごめんなさい。

7/13(日)~7/28(月) 蒸し桶の修理(自力製作)

ナタネを蒸気で蒸すための蒸し桶は平出さんからもらってきましたが、桶の下部に欠けたところがあり、修理してみることにしました。平出さんは、毎回欠けたところに布を詰めて蒸気が漏れないようにしていましたが、面倒なので。下の写真は平出油屋さんが現役時代にナタネを蒸しているところです。桶の下から蒸気が入るようになっています。

下の写真は、桶を逆さにして、欠けたところを拡大したもの。これを何とかふさぎたいけど、どうしたものか。

いろいろ考えた末、ドーナツ型の部材を作り、底にはめ込み、その上で欠けたところを木工用パテを詰めてふさぐことにしました。木材をドーナツ型にくり抜くために、トリマーという電動工具を導入し、生まれて初めて使ってみました。ただ必要な大きさの円形にくり抜くためには、付属の部品では足りず、回転する治具が必要で、持っているトリマーを治具に固定するための穴を正確にあけることから始めました。これが結構大変でした。下の動画には治具の加工は入っていませんが、木材加工の早送り動画です。

何とか思い通りにできましたが、まだ実際に蒸気を出して試してはいません。果たして?

7/20(日)~7/28(月)フルイからのナタネを受けて昇降機に送る用具づくり(自力製作)

搾油の工程は、まずナタネを焙煎して、フルイにかけてゴミを取り、そのまま昇降機で上に送り、上から圧偏機に投入してナタネをつぶします。平出油屋さんでは、柱を利用した木製の特注昇降機を使用していましたが、そのまま移設することができず、菜種粕を粉砕するために使っていた昇降機を流用することにしました。そのためにフルイから昇降機にナタネが流れていくような小道具が必要で自作することに。7/20(日)ホームセンターで木材を購入。そこである程度カットしてもらい、あとで切り出していきました。以下早送りの作業記録です

7/25(金)~7/28(月) ナタネ受け台車用の受け皿(ちり取り)づくり(自力製作)

焙煎したナタネは、先日製作したナタネ受け台車で受けます。そのナタネの大部分はカゴですくってフルイにかけますが、どうしても少しは台車に残ります。それをほうきで集めて、穴からちり取りで受けるという寸法です。その受け皿をアルミ板で自作しました。下は完成品です。

今度は金属加工の早送り動画です。アルミの固定に初めてハンドリベッターというものを使いました。ネジのようなリベットを穴に差し込んで、ハンドリベッターをホッチキスのように握ると、つぶれてネジのアタマのようになり、余分な部分はカットされるという代物です。色々と初挑戦も多いです。

7/30(水)~8/3(日) ろ過のための和紙の筒づくりを平出さんから習う

平出油屋方式では、搾油した油の最後というか唯一の処理工程は、和紙で濾すことですが、平出油屋さんが現役時代に僕が修行に行ったときは、和紙の筒(コーヒーフィルターみたいなもの)の加工方法を習う機会がありませんでした。下の写真は、平出さんが使っていたまま移設したろ過装置です。この箱を舟(ふね)というそうです。和紙の筒が立てられています。

理解を深めることも兼ねて、この舟を掃除しました。前々から平出さんからこの和紙の筒の作り方を習うことになっていたのですが、平出さんが抗がん剤治療のために体調が悪いことが多く、なかなか機会に恵まれませんでした。体調が非常に悪いという8/3(日)しか時間の合うときがなくて、無理をお願いして習ってきました。平出さんは数十年前にまとめて仕入れた和紙を使ってきたので仕入れ先はわからないということでした。一口に和紙と言っても産地ごとにサイズが違っていたり、厚さも様々。とりあえず同じようなサイズのものをネットで見つけて、持参しました。サイズはよかったのですが、ちょっと薄くて、もう少し厚めのものを取り寄せることになりました。下の動画は、舟の掃除(早送り)と、伝授風景(ノーマルスピード)のノーカット版をつないだものです。

とりあえず、作り方はわかりました。平出さん、調子の悪いときに、ありがとうございました。

7/30(水) ギアカバーの取り付け(玉川エンジニアリングさん)

それぞれの機械にモーターを取り付けたため、ギアがむき出しで危険です。安全のために玉川エンジニアリングさんが一つずつ特注品を製作して下さり、7/30(水)に取り付けてくれました。

上は圧偏機のギアカバー取り付け作業。下は完了後。

下は油粕の2次粉砕機(粉にする機械)にカバーが付いた様子。

下は油粕の一次粉砕機(おおまかに砕く機械)のカバー。

まだ焙煎機のカバーが残っています。下はカバーのついてない現状。左のモーターとチェーンのところにカバーが付くと思います。

あと残っている大きな作業は、玉締め機への油圧系統の配管と、それぞれの機器への電気の配線工事です。そこまで行ったら、それぞれの機械を試しに動かしてみることになります。遅れていますが、あともう少し。

2025/8/6記